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   数寄屋造り 米沢の家・『市販の材料と不揃いの美意識』で造る1          
 
 ◆■◆『住み良く・美しく・笑顔が宿る住まい』はhomify : https://www.homify.jp/professionals/66923/
     『注文主ご夫妻の要望と雑談・雑談』を重ね『設計者自身の自問自答=葛藤・葛藤・もがきながらも贅肉を削り、めげずに立ち
     向かう強い精神力+より良い解決策を模索する柔軟な思考力』の実践から生まれます。
   ◆そもそも数寄屋造り=草庵茶室は『物の不足を心の豊かさで補う=己との葛藤が伴う・自覚と自我でなる町人の茶の湯』が出
     発点です。(著書 侘び数寄の心でつくる現代の家 風土社刊)を参照下さい。
   ◆不揃いとは『左右非対称』。 『数字で表現すれば、偶数では無く、割り切れぬ奇数』を指す
 

 『柔らかな曲線・起(むく)り屋根を持つ外観』
◆起り屋根とは『仏様に手を合わせた時に生じる自然体の姿=
 なで肩の柔らかな曲線を描く屋根』。桂離宮も又起り屋根です。
 屋根材はアルミと亜鉛の合金メッキ=ガルバリゥム鋼板葺厚さ
 0.35㍉・製品保証20年(一般的には10年)の品を使用。

◆他方、対称的な反り屋根とは『仁王像が示す怒り肩の姿=お
 城・お寺等、権力者が好む四隅をハネ上げた威圧的、鋭い・曲
 線の屋根』 (ガルバリゥム鋼板を初めて私が用いた現場名は
 今から21年前・1995年4月8日竣工、道の駅・美和(みわ)北斗星
 からでした。) 
   
◆■◆穏やかに暮らす庶民の住まいに『鋭い曲線の反り屋根はふさわしく無い』が持論です。
     又 屋根=『深い軒の出は夏場の日除けに欠かせず+陰影が彫りの深い外観』を醸し出します。 
     『台風来襲の風土に適した住まいづくり=深い軒の出は欠かせぬ要素』です。 
 
◆深い軒の出1500㍉+同じく起り屋根+寄せ棟屋根(軒の出を
 4方とも同じ寸法で廻し、谷が無い屋根の形式)。
 強い風雨が吹き荒れる地域=寄せ棟屋根は万国共通の手法
 です。又、西面の窓上及び北面木格子付窓上にも板庇を設置
 済ですから ご確認下さい。
◆昨今の家づくりは 『軒の出が全く無い+無論窓の上の庇も
 無い』 +『雨仕舞は寿命がたった10年のコーキングに全てを
 託す家々』 が流行中。雨は横殴り・巻上がり外壁を襲い外壁
 を汚すだけでは 無く、『最も弱い箇所から雨漏りを開始+長
 期に渡り補修費が掛かり続けます』から要注意です。 
◆当敷地は最初に長男さん宅を造り・次に次男さん宅を造り、
 残地・ 間口約12.5㍍×長さ約36.5㍍の細長変形台形の敷地。
 住宅の 『南外壁面と北外壁面の落差は約900㍉』・『東外壁
 面と西外壁面 との落差も約800㍉』・『平坦地は全く無い2方
 向斜面地』 に造りましたご夫妻専用終の住まいです。
 
 『北西面の外観』
   
 
『東側玄関ポーチ凹型(くぼみがた)の外観』
◆『お客様をお迎えする玄関は控えめ1歩下がり受ける優雅な方
 式』 を選択=外壁から450㍉下げた位置に『アルミ製片引き玄
 戸を設置+窓の木格子に習い木製空格子片引き戸付』の2重
 戸です。

◆茨城県内、『農家住宅の玄関形式は本体家屋から凸型(出っ張
 りがた)』+『大半の家々では来訪者から生活状況が丸見えの
 形式』 です。
   
◆■◆当家の住まいは凹型(くぼみがた)玄関形式の穏やかさに加え、陰影を伴う彫りの深い玄関風情を醸し出しております。また
    玄関は『私生活が見えぬ位置に設置+更に窓は木格子で囲い来訪者からの視線防御・侵入防御』を実践しております。
   ◆窓に木格子付を多用する意図は①全館冷暖房方式の採用でも春と秋の期間は窓を開け、南から風を取り入れ北に抜く従来
    方式を順守。その際窓の木格子は内部からは見えますが外部からは見え難い上に、防犯的にも安心出来る要素を兼ね備え
    ておりますから。
   ◆②木格子は風情のある・優雅な日本家屋を演出する要素として欠かせぬ手法です。 
   
◆床材は熊本表ヘリ無し+わら床畳厚さ60㍉・壁は黒色新京
 壁 +厚さ12㍉塗・天井は黒色機械漉き和紙張り+勾配天井
 (水下 天井高2100㍉~水上天井高2400㍉)。

◆暗い中廊下=壁と天井を敢えて『粋で黒子=黒一色』を選
 択。中廊下突き当りの欄間空障子から『微かな光明を頂く仕掛
 け』を実践、その欄間真下の黒無地和紙張りの引違ィ戸襖に
 は『メリハリがあり・柔らかく光るキラ刷りのよろけ縞紋様京唐
 紙』を張りました。 
 
『窓が全く無い暗い中廊下』
   
◆■◆畳(床材)を多用する意図は 
   ◆①危険なスリッパ歩行を排除=素足・靴下の生活で危険防止を計りたいから。 ②掃除がしやすい事。③冬暖かく、夏涼しい
   床材である事。④隣接のお孫さん達が走り廻っても畳自体が消音材であるから静寂さを保てる事。⑤高齢者が転んでも骨折
   し難い床材である事。
   ◆⑥約7年を目安に熊本へり無し畳表の裏返し費用=1帖当たり3500円前後・新品ヘリ無し表交換費用=8000円前後で出来る
   床材 である事。(芯材=わら床自体は約30年~35年位は使い続けられる事)。(但し流行中のスタイロ芯材畳床は10年もせず
   にヘタリ長持 ちせず)。
   ◆『畳敷き=和風・板敷き=洋風は勘違い』です。『畳の初見は西暦1000年頃作・枕草紙』ですが『畳は高価な床材・使用出来ず、
   農家の畳敷き込みは明治時代中期頃(約1890年前後)』。日本の庶民家屋では『板敷き床材の方が畳より遥かに長い実績』を
   保持しています。  
   
 
『黒無地和紙+キラ刷りよろけ縞紋様京唐紙張り戸襖UP画像』
◆京唐紙と云っても1976年創業と云う京都で一番新しい京唐紙
  です。昨今建設コストの削減に悩んでおりました折り、知人の
  経師職方が価格も手頃なカタログ(その1~その4まで)を届けて
  下さりました。その中からよろけ縞紋様を選択しました。
◆まず京唐紙を使用する箇所を中廊下に面した戸襖3ケ所=6枚
 に 限定+更に紋様はよろけ縞だけに限定+3ケ所の違いは無
 地色の違い(突き当りの入口は黒・WC入口は辛子色・寝室入口
 はグレー色)の3色に制定。(紋様の多種使用はうるさく静かな変
 化を追求)。
◆更に、キラ刷りの京唐紙と云えどもよろけ縞紋様自体は曲線の
 連続紋様=強い個性を持っております。例えば体調を崩した際
 寝室内では曲線連続紋様自体が強烈すぎ=めまいを呼ぶ可能
 性等を考慮して廊下側だけに限定しました。
◆詳しい3色よろけ縞張りの画像と綴りは2016年2月28日投稿・
 私のブログ『経師職方・京唐紙3色のよろけ縞を戸襖に張る』に
 お目通し頂けますと幸いです。
   
◆手前黒壁の中に見える窓は『植物・よし製の下地窓(下地窓と
 は数寄屋造りに用いる窓の1種・利休が左官塗壁下地の塗り
 残し現場を見て、表現したと伝えられている窓=粗末な縦横の
 竹組自体』を窓に見立てた事から始まった感性豊かな透か し
 窓)です。
◆畳と黒壁との境に見える白い建材は黒塗り壁の上から『茨城
 県産西ノ内未晒し和紙を張った高さ240㍉・1種の腰張り』です。
 目的は掃除の際に掃除機・箒による打撲から塗壁を防御する
 役目です(最初の和紙張りは低めに設定・次回は少し 高めに
 張る予定です)。
◆奥に見える引違イ戸襖は辛子色無地機械漉き和紙にキラ刷り
 よろけ縞紋様の京唐紙を張りました。
◆画像左側杉磨き丸太柱、最下段の『景色=タケノコ面付(つら
 づけ)と呼ぶ遊び心の表現』です。(自然素材に人間参加の証と
 して、私が図示+大工頭が下膨れの丸太を選び削った景色で
 す)。タケノコの景色を低く、可愛らしく表現するには下膨れの
 丸太が必要不可欠。 
 
『中廊下側からWC入口付近を見た画像』